犬って泣くの?

2022年05月21日 
泣く犬

研究によると、犬の気持ちは人間とまったく同じではありませんが犬にも感情があります。嬉しさ、怖さ、嫌悪感、怒りといった気持ちは感じることはできますが、それより複雑な感情である恥ずかしさ、罪悪感は感じることができません。

犬の感情には、他にどんなものがあるでしょうか?犬の気持ちの中でも、多くの犬の飼い主が気になっているのは、「犬は泣くのか」どうかということです。同じように気になっている方はぜひ続きをご覧ください。

人間と同じように、犬が泣くことはあるの?

悲しさを感じて、泣くということは自然な人間の反応です。そして、犬にも涙管(涙道・涙腺)がありますが、通常、人間と同じように犬が泣くということはありません。感情に反応して涙を出すのは人間だけなのです。

しかし、犬が涙を流さないからといって、犬が悲しさを感じないという意味ではありません。

犬が悲しさを感じることは、日常生活や環境の変化に対する反応であることがよくあり、それはストレスや不安へとつながります。

犬はどのように悲しさを表現するの?

悲しい犬

犬が悲しさを表現する方法で最も多いのが、鳴き方です。「クンクン」「ク~ン」など弱々しい声で悲しい鳴き方をします。

このような鳴き声と同時に、落ち込んでいるような姿や元気のない姿を見せたり、食べ物やおやつを拒否したり、睡眠の習慣や行動に変化が出てきたりします。

多くの場合、行動の変化は、何かがおかしい時に犬が飼い主に知らせる唯一の方法です。そのため、何かがおかしいな、と感じたときは気を付けておくことが大切です。

犬が悲しい鳴き方を繰り返すことは問題?

犬は、欲求や要求などの気持ちを直接伝えられませんが、年齢と共に「伝え方」を学びます。多くの犬にとって、「クンクン」「ク~ン」など悲しい鳴き方をして気持ちを表現することは、犬自身が学んだ行動なのです。

そのような犬の行動に対して、飼い主は無意識のうちに励ますようなことをしてしまっているかもしれません。例えば、おやつをあげたり撫でたりして犬の気持ちに応えてしまうと、犬は「こんな鳴き方をしたら飼い主は応えてくれる・望んでいることを手に入れることができる」と学び、その行動を繰り返します。そして、一度学んでしまうと、その行動を直すことが難しい場合もあります。そのような行動を学ばないように、飼い主が唯一できることは、「犬が鳴いているときに反応しないこと」です。そうすることで犬はそのような行動に意味がないと学び、鳴かないようになります。

ただ、もし犬が繰り返し鳴いたりしている場合は、なにか本当の理由があるか時間をかけてしっかりと犬の気持ちを観察することが大切です。

犬には、痛みを隠すという自然な本能があるのですが、ひどい場合は犬はその気持ちを隠せなくなることがあります。悲しい鳴き方をしていて行動にも変化がある場合は、病気や怪我の兆候にもよく注意し、必要に応じて獣医師に相談することが必要です。特に夜間に悲しい鳴き方をする場合は、高齢犬の加齢に伴う、認知機能低下の可能性もあります。

犬の行動を完全に理解することは難しい場合もありますが、ほとんどの場合は犬が何かをするときには理由があります。

犬が繰り返し鳴いている場合は、鳴いている行動そのものが悪いと決めつけず、なにか本当の理由があるか時間をかけてしっかりと犬の気持ちを観察してみてください。

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