犬のトイレのしつけ方
犬のトイレトレーニングの方法
犬のトイレのしつけは、なるべく早く段階で良い習慣を身につけることがポイントです。
犬を新しい家族として迎えることは、とても大きな喜びであり、一生忘れることのできない瞬間です。新しい家族の一員となった犬は、様々なことを学んでいかなければなりませんが、その中ですぐに始めたいことの1つがトイレのしつけです。
子犬であるか、成犬であるかに関わらず、犬のトイレのしつけは重要なことであり、飼い主は正しいしつけ方を知っておくことが大切です。生活習慣を身につけるとともに、飼い主と愛犬の絆を深める大切な経験にもなるります。
子犬のトイレのしつけ
簡単な子犬のトイレのしつけ方 5つのステップ(日中編)
日中、子犬が起きたらすぐ、また食後や水分をとった後に、決められたトイレの場所に連れて行きます。その後は、約1時間ごとにトイレに連れ出す。
トイレのしつけには、根気よく続ける必要があります。子犬はすぐに気が散ってしまうので、忍耐強く待つ覚悟が必要です。
きちんとトイレで排泄ができたら、ご褒美におやつをあげ、たくさん褒めましょう。トイレでの排泄後に、ご褒美をあげる機会を増やすと、より早く、簡単にトイレのしつけができます。
正しいトイレの場所で排泄をする機会をたくさん作りましょう。
たとえ子犬がトイレの失敗をしても叱ってはいけません。子犬の失敗は子犬の責任ではなく、子犬の要求に応えられなかったことが原因なのです。叱ったり罰を与えると進歩が遅くなり、せっかく築いた愛犬との関係も壊れてしまいます。トイレのしつけはポジティブに行いましょう。
簡単な子犬のトイレのしつけ方(夜編)
夜間に、犬のトイレをしつける難しさは2つあります。1つ目に、飼い主自身が眠っているので子犬の様子を見ることができないことと、2つ目に1時間ごとに子犬を外に連れ出すのが大変なことです。
ありがたいことに、多くの子犬は、寝る場所を荒らしたり汚したりしたくないと感じます。私たちも同じで、濡れたり汚れたりした寝具の上に寝たい人はいませんよね。もし自分でトイレに行けるようになったら、トイレに行くときは寝る場所から離れるように促します。
夜に行う子犬のトイレのしつけのコツは、以下の通りです。
1日の最後の食事時間が、あまり遅くならないようにしましょう。夜遅くにご飯を与えると、夜中に必ずトイレが必要になります。消化に4時間ほどかかるので、午後6~7時ごろに1日の最後の食事をするのが良いでしょう。ただし、水分を摂る機会は減らさないようにしてください。
寝る1時間くらい前には、子犬が遊ぶ機会を与え、一緒に楽しく遊びましょう。動くことで消化器系が刺激され、眠る前にトイレを済ませられる可能性が高くなります。疲れた子犬は、就寝前にすでに何時間も眠っている子犬よりも長く眠れる可能性が高いです。
寝る30分ほど前には、子犬の体をリラックスさせて眠気を誘い、寝る準備ができたら、静かにケージやサークルに入れて寝かせましょう。
落ち着くまで少し時間がかかるかもしれませんが、夜はむやみに寝る場所から連れ出したり、一緒に遊んだりする誘惑に負けないようにしましょう。そうしないと、遊びたいときにあなたを起こすことを覚えてしまいます。
電気をつたままよく眠れる子犬もいれば、暗いほうが落ち着く子犬もいます。試してみましょう。
子犬が目を覚ましたら、そのまま少し時間を置き、もう一度落ち着くまで様子を見ます。もし落ち着かないようであれば、トイレが必要かもしれません。
最初の数週間は、たとえ夜中でも起きなければならないかもしれません。
子犬は消化器官が小さく(特に、子犬や小型犬種の場合)、膀胱のコントロールができないことを忘れてはいけません。また、これまで「踏ん張る」ことをしたことがない場合もあります。ケージやサークル内で失敗しないようにするのが第一の目標です。寝床を汚してしまうと、子犬にとってストレスになり、トイレのしつけにも悪影響が出ます。子犬の場合は、夜中に起きて子犬をトイレに連れ出すことも必要です。子犬が目を覚まし、落ち着きがなくなったら、ほとんどの場合、トイレに行きたがっているサインであることに気付くことができます。
寝る場所からトイレの場所に出すときは、構うことなく相手にしないで連れて行き、排泄をするまで待ち、トイレ後に小さなご褒美をあげて、そのまま寝る場所に戻ります。このとき、遊なばいようにすることが大切です。そうしないと、子犬は退屈するとあなたを起こそうとします。夜の時間は眠るためのものだと覚えさせます。
朝起きて、まず最初にしなければならないことは、子犬をもう一度トイレの場所に連れ出すことです。子犬は、起きた後にトイレに行きたがることが多いためです。
徐々に夜中にトイレに行く回数を減らし、最終的に夜中のトイレをやめれば、子犬は夜通し清潔で乾いた状態の布団で眠れるようになるでしょう。ただし、焦りは禁物です。子犬のペースに合わせましょう。
子犬のトイレのしつけは何歳ごろから始めるべき?
生後間もない子犬の場合、生後8~9週間ごろに始め、トイレの場所を覚えさせます。すでに成長した犬のトイレのしつけの場合は、家に迎えた瞬間からトイレのしつけを始めましょう。
子犬のトイレのしつけにはどれくらいの時間がかかる?
子犬のトイレのしつけにかかる時間は、子犬の体格、年齢、学習能力によって異なります。そのため、どれくらいかかるか正確には予測できませんが、ほとんどの場合、4~6カ月間で完全にトイレのしつけができるようになります。その中には数週間で簡単にトイレのしつけができるようになる子犬もいれば、トイレのしつけに時間がかかる犬もいます。
小型犬は消化器官が小さく、あまり長い間トイレを我慢することができないため、トイレのしつけにより時間がかかることが多く、さらに家の中で自由に過ごす犬よりもケージやサークル内で飼われている犬の方がトイレのしつけに少し時間がかかることがあります。
子犬は1時間間隔がポイント
子犬の膀胱は小さいので、生まれて間もない赤ちゃんの膀胱はそれほど長くは持ちません。これは正常なことです。子犬は、寝た後、食べた後、遊んだ後にトイレに行きたくなります。これらの後、すぐにトイレの場所に連れて行くようにしてみましょう。
子犬がトイレに行きたがっているときのサイン
子犬が「トイレに行きたい」と思っているときは、周りを見回したり、円を描くように歩いたり、場所を探して匂いを嗅いだりし始めるので、たいてい分かります。このような行動をしているのを見かけたら、子犬をトイレの場所に連れ出すチャンスです。落ち着いて、子犬をトイレの場所まで連れて行きます。トイレに行く最中に、子犬は目に映ってくるものに興奮し、すぐに気が散ってしまうことがあるので注意が必要です。
成犬のトイレのしつけ
簡単な成犬のトイレのしつけ方
もちろん、しつけが必要なのは子犬だけではありません。成長した犬を家に迎え入れることもあるでしょう。他の家で育ってきた場合、犬は新しい家の中でどこがトイレなのか、どこに行けばいいのか分かりません。
トイレに行きたがっているサインは何なのかを知り、定期的に散歩に連れ出し、排泄が出来たらきちんとご褒美をあげることが大切です。見知らぬ場所でトイレの場所を理解するまでは、子犬のトイレのしつけの方法と同じステップで進めましょう。
犬のトイレのしつけ方
トイレのしつけを始めるのに早すぎるということはありません。犬を家に迎えたときから、トイレのしつけを始めるとよいでしょう。
トイレのしつけに早く慣れさせることで、簡単にトイレのしつけの効果を高めることができます。トイレのしつけや家の中でのルールのしつけのコツは、ここでは子犬を対象にしていますが、成犬・老犬になっても同じ方法で進めていくことができます。
トイレのしつけを始めるとき、そしてトイレの失敗が続いたときに覚えておいてほしいのは、幼い子犬の膀胱は小さいということです。そのため、できるだけ子犬の様子を見守りながらトイレのしつけを進めていくことが大切です。トイレのしつけは、飼い主と子犬の二人三脚で行うものであり、その努力を惜しんではならないのです。
最適なトイレの場所を見つける
愛犬がどのような場所でトイレをするのが好きかを知っておくと、トイレのしつけをするときにとても役に立ちます。
セメント
紙
砂利
子犬用パッド
タオル
カーペット
芝生
犬の中には、床や寝具の上でトイレをすることに慣れている犬もいるので、トイレを覚えるまでの間は、ラグを敷いたり、カーペットのある場所を避けるとよいでしょう。また、散歩のときだけトイレをする犬もいます。最初の数週間は、新しい習慣に慣れるために、外で頻繁にトイレをさせるようにしましょう。
子犬のトイレのしつけは辛抱強く行う
トイレの場所を決めたら、定期的に子犬を連れて行き、きちんと排泄ができたら最後に必ずごほうびをあげましょう。トイレの場所に連れて行っても、周囲の匂いを嗅ぐだけでトイレをする様子が見られない場合は、少し待つ必要があります。それでも何もしない場合は、室内に戻し、5分ほど注意深く様子を見ます。トイレに行きたがる兆候が見られたら、再びトイレの場所に連れ出します。
合図を加える
子犬のトイレのしつけでは、トイレの場所へと誘導するときに「はやく」「急いで」などの合図の言葉を入れておくと、新しい場所でトイレをするときにこの言葉をきっかけにすることができます。
ご褒美を忘れずに
成功したら、必ずご褒美をあげましょう。正しいトイレの場所で排泄をしたときは、ご褒美をあげる機会を増やせば増やすほど、トイレのしつけは早く進みます。飼い主は、犬がきちんとトイレに行けたかが分かるように、毎回(時間や天候に関係なく!)付き添い、トイレの後にはすぐにご褒美をあげられるようにしましょう。
庭がない場合の簡単な子犬のトイレのしつけ方
マンションで子犬を飼う場合、子犬を毎回外に出すのは大変なことです。そのため、子犬がトイレに行きたがっているサインを見逃さないようにすることが大切です。
1時間おきにトイレに行かせるようにすると、「ちゃんとできた」ときにご褒美をもらえる機会が増えるので効果的です。1時間ごとにタイマーをセットしておくと、忘れないようにできます。
屋外の適切な場所に出かけることができない場合は、室内飼いの猫がトイレをするのと同じように、トイレトレーや子犬用パッドを使うようにすると良いでしょう。どんなときでもすぐに行ける、適切なトイレの場所を決めておきましょう。
簡単な散歩中でのトイレのしつけ方
散歩中はトイレをしないのに、家に帰るとすぐに排泄をする犬に困っている飼い主は多いようです。これは、犬が家(庭)でしかトイレをしないように教え込まれているためで、犬は習慣的に、家に戻ってから排泄することが多いのです。
この習慣を直すには、時間に余裕のあるときに朝早く起きて、犬が朝の排泄をする前に散歩に連れ出す必要があります。どうしても排泄したくなるまで、家に連れて帰ってはいけません。ただし、どうしても何もしない場合は、帰宅後すぐに庭に連れ出してあげましょう。
規則正しい生活で習慣づける
犬が良いトイレの習慣を身につけるには、一定の規則性を保つことが大切です。規則正しい生活を送ることで、愛犬は安心感を得て自信をもって生活できるようになり、不安も少なくなるので、間違った場所でトイレをすることも少なくなります。膀胱のコントロールができるようになったら、次のような時間帯に犬を外に連れ出すことをおすすめします。
起床時(朝一番・日中は昼寝の後)
食後と飲水後
活動した後(遊んだ後や走り回った後など)
就寝前(1日の最後のトイレは、なるべく遅めの時間にする)
また、トイレを正しい場所でするように、日中、犬が自由に動ける機会をたくさん作ってあげるとよいでしょう。子犬の場合、成犬に比べて1日に必要なトイレの回数はかなり多くなります。そのため、頻繁にトイレに行かせるようにしましょう。
トイレ中は邪魔をしない
トイレの場所に連れて行ったら、トイレの最中に遊んだり、構ったりしないようにしましょう。しつけの基本は、気が散らないようにすることです。トイレの場所で待っている間に、一緒に遊んだり、部屋の中を歩き回ったりすると、正しいトイレの場所が分からなくなることがあります。特に子犬の場合、常に統一した指示を明確に出すことで、かなり早く覚えることができます。しかし、子犬の中には難しい子もいるので、飼い主が自ら率先して行動を起こすようにしましょう。
失敗したときの対処法
子犬は、トイレのしつけを始めた最初の数カ月間は、何度か失敗することが予想されます。子犬は膀胱が非常に小さく、トイレを覚える幼児と同じように、特に興奮するとすぐに気が散ってしまいます。
子犬がトイレの失敗をしたときに叱ったり、罰を与えないことが重要です。子犬は恐怖を感じ、飼い主の前ではトイレをしないようになる可能性があります。トイレを汚したら、子犬の鼻をこすりつけたり、失敗した場所に連れていって叱ると効果的だと聞いたことがあるかもしれませんが、このようなしつけ方は子犬に大きなダメージを与え、混乱させるので、絶対にやめましょう。
もし、あなたが見ていないときに子犬が失敗をしてしまったら、落ち着いて片付けましょう。もし、子犬が間違った場所で排泄をしているところを見つけたら、静かに抱き上げ、トイレの場所に連れ出し、正しい場所で排泄を終わらせることができるかどうか確認します。もしできなかったら、次は部屋の中でもっと注意深く観察し、サインを見逃さないようにしましょう。
すぐに掃除をする
小さな水の塊りや汚れを発見したら、その場に居合わせなかったとしても、静かに、さっときれいにしましょう。
汚れたときの掃除方法
家の中の汚れは、中性洗剤を薄めた液か、獣医師から特別に処方された製品を使ってきれいにします。このタイプの製品は、汚れた部分をきちんときれいにしてくれます。漂白剤などのアンモニア系の製品は、子犬が同じ場所をまたトイレとして使ってしまう可能性があるため、使用しないでください。
トイレのしつけがスムーズに進まない理由
残念ながら、犬のトイレのしつけがうまくいかない理由はたくさんあります。以下のようなことが考えられます。
食べさせすぎ
食事が適切でない、また多様な食べ物を与えている
食事を一定の時間に与えない
食事の時間を間違える(これは夜間排泄の原因になります)
犬が間違った場所で排泄したときに罰を与える(飼い主の前での排泄を怖がるようになります)
塩分の多い食べ物(例えば、キューブ状のスープなど)を与えている(水をたくさん飲み、トイレが増えます)
アンモニア系の洗浄剤を使っている(尿に似たにおいがします)
子犬自身が排泄のタイミングを教えてくれることを期待していて、飼い主が定期的にトイレに連れていけていない
子犬が家の中と庭を自由に出入りできるように裏口を開けっ放しにしている(子犬は、庭をトイレではなく遊び場だと思うようになります。また、天候の悪い日や冬の寒い間に裏口が閉まっていたら、子犬はどうすればいいのか戸惑う原因にもなります)
子犬を長時間一人で留守番させ、室内で排泄させる(これは悪いトイレの習慣となり、庭ではなく室内で排泄する習慣がつきます)
トイレをするときに、「いい子」「いい子」など、具体的なトイレの合図となる言葉とは別に使っている(犬は間違って認識してしまい、「いい子」「いい子」と褒めるとき、排泄してしまうかもしれません)
ラグやカーペットがある場所(草と同じように吸水性に優れている)
飼い主が散歩に行くのを忘れてしまい、屋外よりも屋内にいる時間の方が多くなっている
犬を庭に放し飼いにしているため、ご褒美をあげれない
周りの刺激や興奮した状態で排尿してしまう(このような場合は、子犬をトイレの場所に連れ出してから構うようにし、家の中であまり興奮させないようにする)
子犬が幼いうちは、夜通し寝ることはできません(夜間の失敗も多くなります)
子犬をケージやサークルで寝かすことは、家のしつけに役立ちますが、夜間はケージやサークルから出て排泄できるようにする
根気よく続ける!!
犬のトイレのしつけは大変で時間もかかりますが、なにより根気よく続けることが重要です。そうすることで、すべての努力は報われるはずです!
注意:犬のしつけにはさまざまな方法があります。ここで紹介したのは、犬のトイレのしつけ方法いくつかです。なかなか解決しない場合は、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。
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