犬が吐いてしまう原因と対処法
犬が嘔吐したものから、その原因や病気が分かることも
愛犬が突然吐いた場面に遭遇すると、誰でも慌ててしまうものです。犬の嘔吐は様々な原因で起こり、その中には重大な病気に関わるものもあります。
犬の嘔吐の原因と対処法について、詳しく解説します。
犬の嘔吐のメカニズム
犬は人間よりも胃酸の分泌量が多いため、空腹が長く続くと胃粘膜を保護するために胃液を吐くことがあります。また、早食いや食べ過ぎ、毛玉の飲み込みなども嘔吐の原因となります。
これらの原因による嘔吐は、一般的に数回程度で自然に治ることがほとんどです。しかし、以下のような症状がある場合は、病気が原因の可能性があります。
繰り返し嘔吐する
下痢や発熱を伴う
血便や血尿が出る
元気がない
食欲がない
呼吸が苦しそう
これらの症状がある場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。
犬が嘔吐する原因
犬の嘔吐の原因は、大きく分けて以下の6つに分類されます。
1. 食べ過ぎ
犬が一度に大量の食事を摂ると、胃が過剰なストレスを受け、吐き気を引き起こすことがあります。
2. 食べ物のアレルギー
犬が特定の食品にアレルギーを持っている場合、その食品を摂取することでアレルギー反応が起こり、吐き気を引き起こす可能性があります。
3. 胃腸系の病気 / 消化器系の問題
消化器系の疾患や炎症がある場合、犬は吐き気や嘔吐を経験することがあります。
胃炎
胃潰瘍
腸炎
膵炎
肝臓病
腎臓病
胆石症
腸閉塞
異物誤飲
上記のような病気で嘔吐する場合として以下のようなケースが考えられます。
10歳のゴールデンレトリバーが、黄色い液体を何度も吐いた。また、食欲がなく、元気がない。
2歳のトイプードルが、食事の後すぐに食べ物を吐いた。その後、下痢をした。
4. 感染症
ウイルスや細菌の感染は、犬の胃腸系に影響を与え、吐き気を引き起こす可能性があります。
犬パルボウイルス感染症
犬ジステンパーウイルス感染症
レプトスピラ症
犬伝染性肝炎
犬アデノウイルス感染症
上記のような感染症で嘔吐する場合として以下のようなケースが考えられます。
3ヶ月のチワワが、下痢と嘔吐を繰り返し、ぐったりしている。
7歳のミニチュアダックスフンドが、発熱と嘔吐がある。
1歳のビーグルが、鼻水と咳、嘔吐がある。
5. ストレスや不安
犬がストレスや不安を感じている場合、それらが胃腸の問題を引き起こし、吐き気を引き起こすことがあります。
6. その他
車酔い
薬の副作用
暑さや寒さ
上記の原因による犬の嘔吐としては、以下のようなケースが考えられます。
車に乗ると必ず吐いてしまう。
ノミダニ予防薬を飲んだ後に吐いた。
真夏日の散歩中に何度も吐いた。
犬の嘔吐時の対処法
1. 嘔吐物の観察
犬が嘔吐した際には、慌てず犬が吐いたものをよく観察しましょう。
吐いた物の色
吐いた物の量
吐いた物に混ざっているもの
これらの情報は、原因を特定する上で役立ちます。
黄色い液体:胆汁、胃酸
白色:胃液、泡
緑色:胆汁
赤色:血液
茶色:食べ物のカス
異物:ビニール、骨
2. 水分補給
嘔吐を繰り返すと、脱水症状になることがあります。水は少量ずつ、こまめに与えましょう。
水を与えるコツは以下です。
5mlの水を、15分おきに与える。
スポイトやシリンジを使って、ゆっくりと口の中に水を流し込む。
氷を舐めさせてあげるのも効果的。
3. 食事
嘔吐が落ち着いたら、少量の食事を与えてみましょう。消化の良いフードを与えるのがおすすめです。以下、それらの食事例です。
鶏肉と白米を茹でたものを与える。
子犬用のフードを与える。
少量ずつ、数回に分けて与える。
4. 動物病院への受診
以下の場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。
繰り返し嘔吐する
下痢や発熱を伴う
血便や血尿が出る
元気がない
食欲がない
呼吸が苦しい
動物病院では、問診、触診、血液検査、レントゲン検査、超音波検査などを行い、原因を特定します。原因によっては、薬物療法、手術療法、輸液療法などの治療が必要となります。
犬が嘔吐している症状について自分での判断に自信がない場合は、できるだけ早く獣医病院を訪れることを強くお勧めします。
犬の嘔吐を予防する方法
犬の嘔吐を予防するには、以下に気をつけましょう。
早食いや食べ過ぎを防ぐ
規則正しい食事を与える
毛玉の飲み込みを防ぐ
誤飲を防ぐ
ストレスを減らす
定期的に健康診断を受ける
ドッグケアの基本
嘔吐してしまう犬を健康に保つためには、適切な健康管理が必要です。以下は、犬の健康を保つ基本です。
1. バランスの取れた食事
犬にはバランスの取れた食事が重要です。良質なタンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン、ミネラルを含むドッグフード・食事を与えることが重要です。
2. 適切な水分摂取
犬は常に水分を摂取できるようにすることが重要です。十分な水分摂取がないと、胃腸の問題が引き起こされる可能性があります。
3. 定期的な運動
定期的な運動は犬の健康に不可欠です。それぞれの犬に合った適切な散歩などの運動を行うことで、消化を助け、ストレスを軽減し、健康を維持します。
4. ストレス管理
犬がストレスを感じている場合は、その原因を特定し、ストレスを軽減するための方法を見つけることが重要です。愛情や適切な訓練を通じて、犬が安心して過ごせる環境を提供することが大切です。
愛犬の健康状態を観察し、異常があれば早めに獣医師に相談することが大切です。
まとめ
愛犬が吐くとき、飼い主は原因を理解し、適切な対処を行うことが重要です。バランスの取れた食事、適切な水分摂取、定期的な運動などの愛犬の健康管理が欠かせません。
愛犬が繰り返し吐いてしまう場合は、早めに獣医に相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。愛情と適切なケアを提供することで、愛犬の健康と幸福を守ることができます。
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