犬のしつけの基本：ポイントと注意点を伝授！

どのような犬のしつけであっても、それが「ご褒美」によって上手く学ぶことができます。飼い主が指示した通りの行動をしたときに、食べ物、おもちゃ、または褒めるなど、犬が好きなものを与えることで、また次もその行動をする可能性が高くなります。

ポイントとなるのは、犬が好きなものやお気に入りのものを見つけることです。お気に入りのおやつが分からない場合は、様々な種類のおやつを少しずつ与えてみることができます。適切なご褒美を与えることで、犬はしつけや学習をより楽しむことができます。

1. すぐに始める

子犬や成犬など犬の年齢に関わらず、新たに犬を家族として迎えたら、できるだけ早くしつけを始めるのが最適です。良い習慣づくりに役立ち、後回しにするよりも早い段階でしつけを始めた方が暮らしやすくなります。

2. ポジティブなしつけをする

「ポジティブなしつけ」とは、犬が求められた行動をご褒美として与えるというトレーニング方法であり、おやつ、おもちゃ、撫でるなどの犬が喜ぶものや行為を活用します。これにより、犬が指示に従った行動を繰り返すようになり、しつけが飼い主と犬の両方にとって行いやすくなります。逆に、失敗を責めるなどのネガティブなしつけは、あまり効果的ではありません。

3. 毎回のトレーニングの時間を短くする

犬は集中力の持続時間が短いので、トレーニングの時間を短くすることが重要です。トレーニングの種類を組み合わせ、犬の正しい行為に対してご褒美を与えます。各訓練の時間を楽しく保つために「休憩時間」を含めることを忘れないでください。

4. 注意が散ってしまわないような環境で行う

新しい芸（トリック）を教える際には、家の静かな部屋で、犬が注意をそらすようなものを遠ざけて行うことが重要です。

5. 一貫した練習

効率的に、犬に新しいスキルを学ばせるには、一貫して練習することが重要です。これは定期的なトレーニングの時間を設定し、犬の良い行動を繰り返し覚えることを意味します。

6. 忍耐強く行う

犬のしつけには時間と忍耐が必要です。愛犬がすぐにうまくできない場合でも、辛抱強く続けることが大切です。練習を続けて行うことで、犬は最終的に指示を理解するでしょう。もしなかなかうまくいかない場合は、休憩したり、パターンを変えたり、犬と遊んでリラックスする時間を取ってみてください。

上記これらのコツに加えて、犬にトリックや行動を教えるための特定のトレーニング方法があります。例えば、クリッカートレーニング（クリッカーを使った訓練）を使って、座る、待つ、来るなどの基本的な指示を教えることができます。また、プロのトレーナーの助けや専門のトレーニングクラスを通じて、アジリティ（障害物）や匂いの訓練など、より高度なスキルを犬に教えることもできます。

犬をしつける際に、どのような犬でも学んでおくべき5つの指示があります。これらは基本的なコマンド（指示）と呼ばれます。

1. 名前の認識

犬は、自分の名前を認識し、飼い主に目を合わせて応答する必要があります。

2. 座る

座ることを教えるには、座る行動を誘導することから始めます。犬に「お座り！」といきなり指示する前に、まず座ることを理解させます。犬が座り方を理解したら、座る指示をし、座るように誘導することを繰り返します。犬が誘導を必要としなくなるまで続け、その後お座りの時間を長くすることに取り組むことができます。

3. ヒール（ツイテ／横に付く）

散歩中に犬が主導となり引っ張るのは、好ましくありません。犬が飼い主の横でリードを緩めた状態で歩くことを訓練していないと、突然走り出すなど、犬や飼い主にとって危険を引き起こす可能性があります。大型犬を連れている飼い主が、散歩中に犬に引っ張られて転倒し、結果として骨盤を骨折することもあります。

4. 来て

呼ばれたときに来る指示です。万が一の際に、犬を呼び戻すことは、犬の安全のためにも指示しておくべきです。

5. 離せ

犬は、食べるべきでないものを見つけたり、好ましくないものを咥えることがあります。たとえば、料理中に床に落ちてしまったタマネギや、散歩中に歩道に落ちていたゴミなどが挙げられます。このような際に飼い主の「離して」という指示に従うことで、アクシデントを防ぐことができるでしょう。

犬に基本的な指示を教えるのにかかる時間は、犬の年齢、犬種、それぞれの性格など、様々な要因によって異なります。一般的には、基本的な指示であれば数日ほどで教えることができ、それが状況や場所に関わらず一貫して繰り返しできるようになるには、数週間から数ヶ月かかるでしょう。飼い主は忍耐強く訓練し続けることが重要です。

犬が学ぶスピードは一般的に早いと考えられていますが、子犬の場合は成犬よりも注意力の継続時間が短いです。そのため、若い犬を訓練する場合は忍耐強く励まし、おやつや撫でるといったご褒美を活用し、トレーニングだけでなく休憩や遊びを組み合わせてエネルギーを消費する機会を与えてください。

成犬の場合、集中力が長い一方で、新しく指示を学んだり現在の行動を変えることは難しい場合があります。しかし、継続的に優しく正し、ポジティブな態度で接することで、飼い主を恐れることなく、新しい指示を学び実行するのに役立ちます。

そしてシニア犬も新しいトリックを学ぶことができますが、関節炎、聴覚が弱る、視力の低下などの身体的な課題があるかもしれません。これらの健康上の問題によって、基本的な指示であってもシニア犬が反応するのを難しくしていることがあります。もし愛犬が特定の指示に対して消極的であれば、獣医師を訪れて、教えようとしている指示を身体的に行動できるかを確認することが必要です。

一部の犬は、自然な能力や学習へのモチベーションが高いことにより、他の犬よりも基本的な指示を早く理解する場合があります。また、一部の犬は食べ物に対する意欲が高く、おやつでご褒美を与えられるとより早く学べることがあります。

トレーニングの時間を短くし、犬へのアプローチを忍耐強く一貫して行うことが重要です。時間と練習を重ねることで、犬は「座る」「待つ」「来い」といった基本的な指示を学ぶことができるはずです。